Hiroshi EbinaによるUS【Mystery Circles】からの3作目のソロアルバムは、子どもの頃から同じ家で暮らしていた祖父母に捧げられた作品です。

作家にとって、二人は特別なことは何もない「普通の家族」でしたが、かけがえのない存在であり、人生に深く大きな影響を与えてくれたと語ります。アルバムタイトルは、祖母と祖父が2年の間隔を空けて、いずれも秋にこの世を去ったという出来事に由来しています。カバー写真は、作家自身がヴィンテージのContaxフィルムカメラで撮影したもので、遠くに霞んで見える二つの構造物が、あちら側にいる祖父母の姿を象徴しています。誰の心にもそっと浮かぶ、遠い記憶の中の大切な人たち。その面影や思い出が、霧のようにゆるやかに立ちのぼってくるような儚さと美しさを湛えた、静かに心の奥に染み渡るアンビエント作品です。[GRRRDEN]